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2013.4.16 (火)
水俣病認定義務付け
水俣病認定義務付け
水俣病は、公式確認から57年を経た現在、約7万人の未認定被害者に二度目の「政治決着」が行なわれていますが、その「特別措置法による救済」からも、切り捨てられる人が出ています。
そのような状況下、最高裁判所は、<関西訴訟で勝訴しながら熊本県認定審査会では棄却されたFさんの処分取消と認定を求める訴訟>、<水俣で検診未了のまま死亡した母・チエさん棄却処分の取消と認定を求める溝口訴訟>、2件の水俣病認定義務付け訴訟の口頭弁論を3月15日に開きました。そして1ヵ月後の4月16日に判決期日を指定しました。 最高裁判所は、こんな慌しい日程で、どんな結論を出そうというのでしょう。この期日設定は、特措法受付締切りや10月の水銀条約・海づくり大会で「水俣病の幕引き」を狙う国・熊本県の意図に沿ったと言わざるを得ません。しかし、最高裁の責務は、国が患者切捨ての道具としてきた認定基準(1977・昭和52 環境庁策定の「後天性水俣病の判断条件」)について、医学的妥当性・法的正当性の欠落を厳しく断じることにこそあるはずです。
Fさん訴訟は一審勝訴を経て控訴審で敗訴しましたが、先般、環境省が医師に「偽証」を要請していた事実が発覚しました。高齢原告は弁論直前に87歳で亡くなり、承継されたご家族も高齢です。溝口訴訟は一審敗訴を経て控訴審で勝訴。第一次政治決着で曖昧な解決を迫られたご自身や胎児性の息子さんの無念もこめて、亡母の認定を求めてきた秋生さんは81 歳です。もはや認定義務付け以外にFさんと溝口さんに報いる道はありません。
認定基準という水俣病最大の焦点に挑んできた二つの訴訟の判決です。最高裁は手続きの拙速を批判する弁論を陳述せぬよう弁護団に命ずるなど権威的な姿勢も露わにしていますが、多くの皆様が傍聴席をぎっしり埋めることをもって、原告を励まし、被告行政と司法への無言の圧力を形成して下さるよう、お願いします。法曹を目指す学生や研究者の方々、原発や環境問題で課題を共有する皆様のご参加も歓迎です。
判決後、報告集会、そして環境省交渉もあります。あわせて皆様のご参加を呼びかけます。
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■溝口訴訟・Fさん訴訟 最高裁判決 (第三小法廷)
15:00~
溝口訴訟判決
16:00~
Fさん訴訟判決
*15:10に整理券交付が締切られ、抽選を経て傍聴券交付・入廷。
★最高裁(東京都千代田区隼町4―2)南門へのアクセス
・永田町駅【地下鉄半蔵門線・有楽町線・南北線】4番出口から青山通りを三宅坂交差点(東)方向へ徒歩約5分,2番出口も同程度
・半蔵門駅【同 半蔵門線】1番出口から半蔵門駅前通りを国立劇場(南)方向へ徒歩約10分
・国会議事堂前駅 【同 丸ノ内線・千代田線】、赤坂見附駅【丸ノ内線・銀座線】、桜田門駅【有楽町線】からは徒歩約15分
■溝口訴訟・Fさん訴訟 最高裁判決報告集会
■環境省交渉
21:00~
*遅い時間設定ですが、集会後に交渉に臨みます。
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連絡先090-7816-4974(鈴村)
〈協力〉
◎東京・水俣病を告発する会