最首塾のおしらせ

最首塾関連の最新情報のお知らせをします。最首塾は最首悟さんを囲んで原則月一度開かれる勉強会です。

シンポジウム 「原発災害をめぐる科学者の社会的責任――科学と科学を超えるもの」

日本学術会議哲学委員会主催、日本哲学系諸学会連合・日本宗教研究諸学会連合共催
 
シンポジウム「原発災害をめぐる科学者の社会的責任――科学と科学を超えるもの」(予告)
 
日時:9月18日(日)、13時~17時
 
場所:東京大学法文2号館1番大教室
 
参加自由
 
(題名が変わりました。日本学術会議の幹事会で「科学者」とは区別して「学者」の語を用いることに問題があると指摘されたためです。)
 
東日本大震災による福島第一原子力発電所の事故、それに続く深刻な放射能汚染や健康被害について、一般社会からは情報発信や説明責任の不十分さ、不適切さが厳しく批判されている。日本の科学者・学界は、これらの問題に適切な判断を下し、十分な情報提供を行い、社会的責任を果たしてきたと言えるであろうか。そもそも関連する諸科学は、原子力発電にともなうさまざまなリスクを、あらかじめ適切に評価・予測し、十全な対策を提示することが可能なのだろうか。科学によって問うことはできるが、科学だけでは答えを出すことができない、いわゆる「トランス・サイエンス」の領域が急速に拡大し、複雑化しているのが、現代の最先端の知が直面している大きな課題である。このたびの福島第一原発災害の問題は、まさにそのような正負両面をもつ巨大な科学知・技術知の力を、どのようにしてコントロールすべきかという難問を、人文・社会科学を含むすべての科学者に強く投げかけている。だとすれば、今こそこの困難な課題に対して、さまざまな学問諸領域の専門知を総動員し、何をなすべきか、何をなしうるかを議論し合い、共通理解を深めるべき時ではないだろうか。
 
このような状況を踏まえ、日本学術会議哲学委員会では、自然科学系と人文学系の双方の専門家をパネリストに迎え、原発災害をめぐる領域横断的なコミュニケーションの場を設け、「科学と科学を超えるもの」についての問題意識を共有するとともに、原発災害に関わる科学者の社会的責任を見つめ直すためのシンポジウムを企画した。学問的に正確な知識・情報を的確かつ十全に市民に公開・伝達するという「学術と生活世界を媒介する」活動を科学者全般の重大な責務としてとらえ、深く問い直すための機会となれば幸いである。
 
日時:9月18日(日)、13時~17時
 
場所:東京大学法文2号館1番大教室
 
開会挨拶:
 
野家啓一東北大学副学長、日本学術会議哲学委員会委員長・哲学)
 
パネリスト:
 
唐木英明(日本学術会議副会長、元東京大学アイソトープ総合センター長・獣医薬理学)
押川正毅(東京大学物性研究所・物理学)
島薗進東京大学人文社会系研究科・宗教学)
司会 金井淑子立正大学文学部・倫理学
 
閉会挨拶:
 
丸井浩(東京大学日本学術会議哲学委員会副委員長・インド哲学
 
進行予定案:
 
13:00~13:10   開会挨拶
13:10~15:10  報告 20分×5人
15:10~15:30  休憩
15:30~16:50  討議
16:50~17:00  閉会挨拶