最首塾のおしらせ

最首塾関連の最新情報のお知らせをします。最首塾は最首悟さんを囲んで原則月一度開かれる勉強会です。

最首塾6月の定例化など4点お知らせ

みなさま
 
ようやく関東は晴れてまいりました。
どうも肌寒いですが、お変わりありませんか?
 
先日は最首塾に多くの方にお集まりいただき、感謝の気持ちでいっぱいです。
もっと延長戦ができれば良かったのですが、仕方ありません。
 
前田さんには滝沢克己さんの生い立ちから哲学史における滝沢さんの位置づけまで丁寧にお話しいただきましたが、僕自身は、特に「野生の思考」という視点から西田幾多郎滝沢克己石牟礼道子最首悟をつなぐという点に自分の問題関心とのつながりを感じました。
 
みなさんはどのようなご感想をおもちになりましたか?
 
ちなみに最首さんが滝沢さんについて滝沢さんの没後直ぐに(?)書かれた文章があります(「孤立有援ともいうべき事態」初出不明、未刊行論文集所収)。
 
「その子が生まれてきたときに感じた奇妙な躁状態は、逆にいえば、大学闘争のときの経験や滝沢克己の十冊ほどの本を読むことなしには生じなかったと思われる。
 
この二つの順序がだいじなので、大学闘争のときの体験なくして、滝沢克己の本を読む機会はなかったろう。大学闘争のときの体験とは、かるがるしいいそばおっちょこちょいの軽挙妄動がもたらした結果だ。卑下しているわけでもなく、大学闘争をしたり顔でないがしろにしているわけでもないのだが、それでもじっくりと考える者の行動でなかったことはたしかなのである。だから滝沢さんの本を読むときは、いつも<きっかけ>ということが気になる。すぐそこにあるただひとつのことについて、おぼろげながら感得できる<きっかけ>ということが気になる」。
 
以下、四点お知らせです。
 
丹波博紀
 
 
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2011年6月最首塾定例会 おしたようこさんをお招きして
 
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6月の最首塾定例会は『水俣五〇年 ひろがる「水俣」の思い』(作品社2007年)に寄稿してくださった、おしたようこさんのお話です。
 
おしたさんのことはすでにご存じの方も多いかと思いますが、不知火海沿岸出身の両親をもつ、おしたさんは2005年ごろに原因不明の体調不良を起こしました。
 
その時の主治医の紹介で水俣病関西訴訟に関わりの深い阪南中央病院を訪ねたところ、「胎児性水俣病の一つのタイプであると考えられるのでは」と診断されました。
 
ただし1974年生まれで居住歴もなく彼女は、現在も水俣病として制度上認められていません。
 
今回はおしたさんにこれまでの経緯や前掲著に寄稿された2007年以後の動きについてお話しいただき、そこからさらに多重化学物質による微量複合汚染という極めて現在的な問題についてみなで議論できればと考えております。
 
おしたさんからは仮題として「「痞」という病いからの」という講演題目が届いております。
 
場所は文京区民センター3-Bです。
その他詳細につきましては後日改めてご連絡申し上げます。
 
 
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朝日ジャーナル』復活第三弾(原発と人間):
最首悟さん「切れ目のないいのち」から遠く離れた文明国家」寄稿
 
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本日5月24日、『朝日ジャーナル』(原発と人間)復活第三弾が発売されます。
そちらに最首さんも「切れ目のないいのち」から遠く離れた文明国家」を寄稿されています。
 
特に以下の箇所は繰り返し読みました。
是非ともご一読ください。
 
「しかしまた人間を特別存在とすれば疾しさは消える。この特別存在と学問は因となり果となっている。特別存在だから学問に赴くのであり学問を進めるからこそ特別存在なのだ。そして客観的対象の研究を旨とする科学者は分裂人間になる。科学者と日常生活をする人間という水と油の二重人間になる。とくに科学者としては疾しさや哀しみや悼みや責任はないのだ。至らなさだけがある。それは同時に科学の限界であり、機器や予算がないせいなのだ。そして厄介なことに、あるいは狡猾に、科学者はご都合主義的に学者と生活人を使い分けるのである」(65ページ)。
 
価格等は下記のとおりです。
 
定価:500円(税込)
表紙:表紙デザイン 横尾忠則
発売日:2011年5月24日
B5判   148ページ  中綴じ  週刊朝日緊急増刊 
 
 
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アジア記者クラブ6月定例会: 
宮本成美さん講演会「水俣病は終わっていない」
 
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宮本成美さん(カメラマン、最首塾元世話人)が表題の通り、講演会をなさいます。
日にちは2011年6月17日(金)です。
 
みなさん宮本さんのことはすでにご存じでしょうから、詳細は省きますが、写真集『まだ名付けらていないものへ または、すでに忘れられた名前のために』(現代書館2010)が昨年刊行されました。
 
今回の講演会もこの写真集に収録されている写真を映写しながら進められるとのことです。
 
先着 100人
*教室は後日確定しますので、必ずHPで確認お願いします。
交通 JR・地下鉄「御茶ノ水」・都営線「小川町」下車
費用 ビジター1500円、会員・学生・年金生活者・ハンディのある方1000円
主催 アジア記者クラブAPC)、明治大学軍縮平和研究所
 
連絡先 アジア記者クラブAPC
〒101-0061 東京都千代田区三崎町2-2-13-502
Tel&Fax:03-6423-2452 / E-mail:apc@cup.com
 
アジア記者クラブHPは、http://apc.cup.com/ です(ただし6月定例会については未だ情報なし)。

 
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藤本寿子『水俣みずの樹』(海鳥社2011)を最首塾特価で!!!!
 
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先日の定例会でも販売いたしましたが、藤本寿子さん(ガイアみなまた)の新著『水俣みずの樹』を熱烈に販売しております。
 
藤本さんは元相思社職員で、現在はガイアみなまたのスタッフをされており、女性で二人目の水俣市議会議員経験者でもあります(一人目は日吉フミコさん)。
 
この本は、藤本さんも中心的に参加された水俣産廃処理場反対運動に関わるものです。
 
今回はこちらの本定価1575円税込を、なんとなんとの1300円(税込)でお売りいたします。正直もう在庫もないので、ご所望の方はお早めにお問い合わせください!!
 
 
藤本寿子『水俣うみの樹』
 
単行本: 182ページ
出版社: 海鳥社 (2011/03)
ISBN-10: 4874158080
ISBN-13: 978-4874158081
発売日: 2011/03
最首塾特別販売価格:1300円(税込)